忘れられゆく道 ~ 国道173号線 天王峠 旧道 ~

kimama

2021年06月07日 08:00


 やっぱり、お空の下がいいねぇ ♪




もう、気持ちが折れました
自粛ということでお籠りしてましたが、もうダメ
なので、フォーサ君とお散歩に出かけたkimamaです
こんにちは


旧道
獣も人も糧をもとめて往来をする
やがて獣道も人の通る道となり、繁栄してゆく
時代の流れによって歩荷,牛馬荷役,自動車と変わっていくにつれ、
道も大きく変化してきた
急峻な峠には切通しが削られ、やがて素掘り隧道へ
更には技術の進歩によって長大トンネルで一気に峠を抜けるように

そして、いにしえよりの道は忘れられていく…



現在の国道の側にひっそりとある、忘れられゆく旧道

昭和58年に新線(現道)の供用開始にともない、
今はいわゆる「廃道」となっている国道173号線 天王峠越え旧道


天王峠(てんのうとうげ)は大阪府豊能郡能勢町内にある峠。
峠は一般的に兵庫県(丹波篠山市福住)との境界と認識されているが、
峠の地点は大阪府に属している。
国道173号(峠の地点は天王トンネルの天王地区側入口に接する)となっているほか、
旧道が存在する。

加古川水系の水無川と、武庫川水系の羽束川が接し、両水系の分水界をなす。
古くは丹波街道(丹州街道)の摂津国と丹波国の境に聳えており、
商人達が通る場所となっていた。

1798年(寛政10年)に刊行された「摂津名所図会」では「脚木摺峠」(すねこすりとうげ)
と明記されている。

Wikipediaより    


天王峠は、いにしえから連綿と続く摂丹往還である国道173号線にあり、
南の「はらがたわ峠」と天王地区をはさんで対をなしている片峠です
昭和58年に新道が供用開始されて、旧道は放棄されました

余談ですが、この地には旧道の他に旧々道 旧々々道が存在してるんですよ
いわゆる「明治道」 「江戸道」ですね
ただ、探索は相当困難なんだそうです







画をクリックすると大きい地図が別画面で出ます

天王峠越えの地形図です
赤い線が現道、ピンクの線が旧道
現道は、丹波との高低差をトンネルと尾根と尾根を結ぶ長大橋で消化しています
旧道の方は、谷状地を這うように連続4連+4つのヘアピンで高度を稼いでますね

ちなみにどうでもいいことだけれど、
現道を大阪方より走ると、大阪府 → 兵庫県 → 大阪府 → 兵庫県と
今流行りの県跨ぎどころじゃなくなっちゃうんですよ 笑)

今回は天王側から途中までですが、旧道を歩いてみましょう



 ◇ それでは行ってみよう

現道の天王トンネル入口


ここから右側へ旧道は伸びています
入口にはいろんな石碑が建てられていますよ


現道開通の記念碑   建設省(今は国土交通省だな)が建立


摂丹関所跡の石碑


ポインタ乗っけると画が替わりますよ 
『丹州街道古民謡の碑』
古民謡自体は、江戸時代中期に謡われ始めたそう
生活のためとはいえ、丹波から天王七廻りを初め、九つの峠を越えて行かねばならない苦労を謡ってるんですね
九里に九つある峠の中で最初に現れるのが天王峠で、しかも九つの峠の中では最も険しい峠であったのです
池田は現池田市  大和屋さんという米問屋があったのかな

そして、少し離れると、

古い資料では、明治22年(1889)に峠の頂上を四間(約7m)堀り下げて車道にしたとあります
切通しを開削した跡が今も残ってますが、削りっぱなしの岩ツラがそのまま残ってますね


廃道になって四十有余年
落ち葉が積もり、苔むして風だけが吹き抜けていく道








そこいらじゅうで路肩の崩落が…





長い年月、手入れのない道はやがて自然に戻っていくのでしょうね


ポインタ乗っけると画が替わりますよ 
古い「警笛鳴らせ」の標識
なにもかもがこうやって朽ちていくんでしょうね

古い国道173号線の「おにぎり」があればなって探したんですが、
ザンネンなことに取り払われたんでしょうか  見つかりませんでした
はらがたわ峠旧道のほうには「焼きおにぎり」が残存してますよ




気持ちよい木漏れ日の道を進む

そして、扇谷
地形図では水流のある谷になってますが、ほぼ涸れてました
でも、
地形的にはこの沢が削った谷だから、雨が降ればみんなここに集まるのでしょうね


扇谷に架かる最初の橋

『だいさん‥‥』とあります
‥‥は判読できませんが、よくある例だと「第三号橋」かな
しかし、峠からだとすると数が合わないねんけど…



つづら折れが始まります


最初のヘアピン


このつづら折れに架かる4つの橋ですが、粋な名前が付けられていますよ

ポインタ乗っけると画が替わりますよ 
一番上に架かる橋は「扇谷 」橋



昭和36年竣工とありました


上の道


下の道



2番目は、「扇谷 」橋


斜度が分かりますね


3番目は「扇谷 」橋


またまた、ヘアピン


ラストは「扇谷 」橋


ヘアピンを抜けて扇谷を見上げる


まむし草が咲いてましたよ  (毒草です)



さて、戻りましょう


木立のあいだから現道の擁壁が望見できますね











静寂が支配する中、木々の緑が風に揺らぐさまだけが時を刻んでおりました





< オマケ >



旧道を往く



十年ほど前にフォーサ君で訪れたことがあります
その時の録画

当時は路面に枯れ枝や法面からの落石が酷くて、難儀しました
風切音が少々うるさいですが、落ち枝や落石を踏む音なんかが入ってるのでそのままにしてます
















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